能力を生かせるのは本当にその業界? こだわり過ぎが可能性をつぶす

「これまでのキャリアをしっかり生かしたい」あるいは「せっかく転職するのだから次はこの業界!」と意気込む気持ちは理解できますが、可能性を自ら捨てるのはもったいないことです。ほんの少し視点をずらすだけで、あなたの能力が生きる世界があるのかも。転職時の職種選択に、あなたはどんなこだわりを持っていますか?

 

志望を持つのは当たり前

イメージから具体化へ

転職を決める理由は人それぞれですが上位にランクしているのは、現状の待遇への不満を押さえて、将来的な展望を見据えた決断という結果になっています。未来に向けて、大きな期待を持つのは当然のこと。とにかく今のところにはいたくない、という切羽詰まった状況でなければ、より理想に近い職場を求め逡巡することになるでしょう。

 

転職理由ランキングトップ10

順位 転職理由
1位 ほかにやりたい仕事がある
2位 会社の将来性が不安
3位 給与に不満がある
4位 残業が多い/休日が少ない
5位 専門知識・技術力を習得したい
6位 幅広い経験・知識を積みたい
7位 市場価値を上げたい
8位 項目2
9位 雇用形態を変えたい
10位 業界の先行が不安

 

中には最初から条件ありきの人もいるようですが、それだけでくくり付けてしまうと、求人の幅が狭まり、転職後に働く意欲を失う原因ともなりかねません。現在の仕事に区切りをつけて、転職をすることの意味がどこにあるのかを、自分なりに明確にしておく必要があります

 

転職理由第1位は「ほかにやりたい仕事がある」となっていますが、イメージだけを追わないよう、早めに、より具体的に考えていきます。「やりたい仕事」が、“決まった業界・決まった企業の決まった部署”でなければ絶対にできないことであれば、非常にニッチに攻めなければなりません。
しかし、さまざまな角度から見て、「やりたい仕事」が実は広い社会の中のどの場所でもできると気づけば、転職でターゲットとする市場が格段に広がります。イメージが先行すると、どうしても「あんな企業のこんな仕事」に留まりがちです。

 

自分のなりたい姿や手がけたいと願っている仕事をより具体化することが、狭い視野に陥るのを防いでくれる場合もあるのです。

 

 

転職パターンを把握しておく

ある程度キャリアを持つ転職と、新卒の就職がもっとも異なるのは、経験の活かし方によって業界や職種の組み合わせが選択できることです。
つまり

  • 同業界/同職種
  • 同業界/異職種
  • 異業界/同職種
  • 異業界/異業種

のどれをも選ぶことが可能です。

 

同業界で同業種の場合は、これまでのキャリアをそのまま生かすことになります。一方、業界知識を生かしながら、これまでとは違うスタイルで働きたい、と考えているならば同業界で異業種という選択です。
また、営業や経理などの経験を生かせるのは、同じ業界と決まっているわけではありません。さらに、まったく異なる業界でこれまでのスキルを元にしつつも、あらたな分野で活躍を望む人もいます。

 

転職に向き合う際に、基本的な自分のスタンスを転職パターンの中から決め、他のパターンも平行させると応募する企業候補が広がっていきます。
頑なに現在と同様の仕事にこだわり過ぎると、転職活動がスムーズにいかないこともあります。同じ職種であっても企業規模によっては、より門戸が広い場合もあります。また専門スキルをコンサルタント、企画など発展形で活用する道もあるでしょう。

 

多くの人は、同業界・同職種でのみ探そうとしたり、似た様な企業規模にばかり目が行くようです。自分の転職パターンに幅を持たせると、キャリアを生かす道をさらに広げて考えられます。

 

 

30代だからこそ異業種への可能性が開く

異業種転職の考え方

ある程度のキャリアがあるからこそ、これまでと異なるステージでの活躍が期待されます。転職を経験した多くの人たちが異業界へ進出していますが、可能性は年齢と共に広がっていることがわかります。

 

○これまでに異業界への転職をしたことはありますか?

参考 転職のリクルートエージェント

 

わかりやすい例として、営業部門経験者ならば顧客層や販売手法が類似している他業界でも、即戦力として通用します。同様に、管理部門に属する経理や人事のスペシャリストはどの業界でも歓迎されるでしょう。

 

販売職が営業職に移行することは考えられますし、企画担当だった人物がプレゼン能力の高さからコンサルティング会社に引き抜かれる例もあります。

 

海外ビジネスの経験者であれば、異業界であってもその国に特化した知識が生かされます。転職の場合にはこれまで「どこにいた」ことよりも、「何ができるか」が重要視されます。30代からは、より思い切った転職もしやすくなっていくと考えても良いのではないでしょうか。

 

受け入れに柔軟な業界は?

あらためて見ると、社会人としての経験値やスキルを重視し、異業界・異業種からの転職を歓迎する業界は数多くあります。

 

建設業界や不動産業界は、もともと異業界からの転職がしやすいといわれています。年齢を重ねた安定感や、共感力などが必要とされる現場が多いことが理由として挙げられます。仲介、リフォーム業界なども同様です。

 

小売・外食などのサービス業界、店舗企画やスーパーバイザーなども、他業界・他業種での経験が重用されます。前述のコンサルタントやアドバイザー的な方面、マネジメントなどは、同業・異業を問わず転用の可能性は無限です。

 

保険業界のスタッフマネジメントが、ホテルやレストラン、コールセンターに生かされた例もあります。コンビニのフランチャイズ戦略室経験が、レストランや塾などのフランチャイズマネジメントに通じる可能性は十分に考えられることです。

 

雇用が流動的になった社会では、以前よりも多くの業界で前職を問題とせず、高いスキルの持ち主の採用へ積極的姿勢が見られるようになっています。

 

 

具体的な「したい事」「できる事」を基準に

そこでしかできないことなのか?

仕事をし続ける上でもっとも大切なことは、「場所」ではなく「意欲」です。例えばどうしても入りたい企業があったとしても、マッチングが難しい場合もあります。業界や会社という枠にとらわれていて、転職活動が停滞してしまうのであれば、もう一度考え直すことも必要となるでしょう。

 

その場合、条件の見直しは当然ですが、本当に自分がしたい事、できる事の観点から再度転職先を絞り直してみるのも大切です。大手企業でなければできないことなのか、という企業規模についての見直し。あるいは、今住んでいるところでなければならないのか、という地理的な見直しもあるでしょう。
それまでの経験が長いほど、硬直した視点しか持てなくなっていることもあります。少し視点を横にずらしたり、フォーカスをゆるめることで、やりたい事が果たせる場所が他にも見つけられるのかもしれません

 

 

大手企業への転職は絶対にムリ?

企業規模について、それまで大手で働いていた人が中小に目を向けるケースは多くありそうですが、逆はどうでしょう。30代以降で、大手企業への転職がまったく難しいかというと、意外とそうではありません。特にエンジニアや営業職などには、需要が多くみられます。また、中小でさまざまな業務に対応してきた、マネジメント経験がある人材を迎え入れたいと考える企業もあります。

 

中途採用によって、大手企業ならではの問題点を解決できることは多々あります。例としては、社員間での年代層の不均衡を是正するための募集です。業績の上下によって新卒採用にバラつきが生じ、やがて中堅層が不足するというのは良くあることです。
新しく事業展開を図る際に、その分野のエキスパートが必要となる場合もあります。立ち上げに際して、新規に集められた人材が中核となる例は珍しくありません。

 

激しい企業活動の変遷がくり広げられる中で、社員をじっくりと育てる余裕も失われている現代。それなりのスキルや経験のある転職組が、大手企業に活用されるチャンスは逆に増えているといえます。
転職活動に際して、何も情報を得ずに最初からあきらめるのは早計です。自分がしたい仕事がすでに明確なのであれば、キャリアが生かせて希望にマッチしている場所を探ります。これだと感じられれば、企業規模に関わらず、チャレンジしてみるべきではないでしょうか。

 

 

 


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